【到達目標】
◎緊急安全性情報、不良品回収、製造中止などの緊急情報の取扱い方法を説明できる。
説明・演習・実習
各種関連情報 90分 x 2コマ
【指導薬剤師が行うこと】
・緊急安全性情報についての知識を確認する。
・緊急安全性情報、不良品回収、製造中止等の緊急情報の意義について説明する。
・それぞれの情報が出された場合での対処方法を説明する。
【学生が行うこと】
・「医薬品医療機器情報提供HP」の「医薬品等の回収に関する情報」にアクセスし、医薬品や医療機器等の回収(リコール)情報を検索する。
・緊急安全情報、不良品回収、製造中止などの緊急安全情報が出された場合の薬局での対処方法を説明する。
【評価の視点】
・国の指示に基づき製薬企業が出す緊急安全情報について説明できる。
・緊急安全情報の意義を知り、薬局で取るべき対処法について説明できる。
・過去に緊急安全性情報や医薬品等の回収に関する情報があった薬剤について2つ以上列挙できる。
【当薬局での指導】
●緊急安全性情報についての知識を確認する。
緊急安全性情報とは、製薬企業が作成した情報で、緊急に安全対策上の措置をとる必要がある場合に発出される。その内容については以下を参照。
〔参考資料〕
・緊急安全性情報:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
●緊急安全性情報、不良品回収、製造中止等の緊急情報の意義について説明する。
緊急安全性情報が発出される場合としては、医薬品の重大な副作用が報告された場合などがある。
また、製造過程において不良品が発覚した場合には回収情報が、原料調達困難の場合には製造中止情報が発出される。
これらの医薬品安全性情報が発出されるのは、国民の健康被害を最小限に食い止め、医薬品の品質を保つためである。
●それぞれの情報が出された場合での対処方法を説明する。
緊急安全性情報が出た場合には、即時に当該医薬品使用患者を抽出し、場合によっては電話にて連絡を取り、当該副作用などに心当たりは無いかを聴取する。
心当たりがあれば、一旦服用を中止してもらい、近日中にかかりつけ医を受診する事を勧告する。
不良品回収情報が出た場合には、当該医薬品の製造番号(Lot.No)を確認、該当する医薬品を使用していた場合は上記同様に患者を抽出した後に連絡を取り、何らかの異常なり副作用なりが無いかを聴取。残薬があれば回収、代替品と交換を行う。
製造中止情報が出た場合には、以後どのような医薬品を当該医薬品の代わりに使用するかを検討し、処方医と相談をする。
患者には当該医薬品が処方された場合には経緯を説明し、安心して服薬出来るように指導をおこなう。