【到達目標】
◎指示通りに医薬品を使用するように適切な指導ができる。(技能)
◎薬歴簿を活用した服薬指導ができる。(技能)
◎患者向けの説明文書を使用した服薬指導ができる。(技能)
◎お薬手帳、健康手帳を使用した服薬指導ができる。(技能)
見学・実習
90分 x 12コマ
STEP#1:見学
STEP#2:シミュレート
注
STEP#1:見学(指導薬剤師の仕事を見る)
概算:10分/患者1人x18人=180分=90分x2
レポート90分x4
指導薬剤師との討議・反省90分x2
STEP#2:指導薬剤師の横についてどう説明するか(立案・構成をしてみる)
概算:10分/患者1人+20分/立案(リアルタイムで)x9人=270分=90分x3
指導薬剤師との討議・反省90分x1
【指導薬剤師が行うこと】
・医薬品の基本的な飲み方、使い方の指導方法を説明する。
・糖尿病薬などを例にとり、指示通りに医薬品を使用する事の重要性を説明する。
・患者に説明している所を横で見学させる。
・見学で感じた事、自分ならどう説明するかをレポートにまとめさせる。
・レポートとともに学生と討議する。
・薬剤師が患者役になり、医薬品の基本的な飲み方、使い方の服薬指導について学生とロールプレイを行う。
・薬歴を活用した服薬指導について説明する。
・薬剤情報提供文書やお薬手帳の意義および記載事項などを説明する。
・処方せんおよび薬歴などをもとに、薬剤情報提供文書、お薬手帳を作成させる。
・薬剤師が患者役になり、薬歴を活用し、薬剤情報提供文書、お薬手帳を用いた患者への説明のロールプレイを行う。
【学生が行うこと】
・医薬品の基本的な飲み方、使い方を説明する。
・指導薬剤師が患者に服薬指導している所を見学する。
・見学で感じた事、自分ならどう説明するかをレポートにまとめる。
・レポートをもとに指導薬剤師と討議する。
・指導薬剤師と医薬品の基本的な飲み方、使い方の服薬指導についてロールプレイを行う。
・薬歴を活用した服薬指導のポイントを説明する。
・薬剤情報提供文書やお薬手帳の意義および記載事項などを説明する。
・指導薬剤師が提示した処方箋および薬歴などをもとに、薬剤情報提供文書、お薬手帳を作成する。
・薬歴を活用し、薬剤情報提供文書、お薬手帳を用いた患者への説明のロールプレイを行う。
【評価の視点】
・医薬品の基本的な飲み方、使い方を説明できる。
・ロールプレイにて医薬品の基本的な飲み方、使い方の服薬指導が出来る。
・薬歴より過去の指導内容や問題点、申し送り事項などを確認し、服薬指導に活用する事ができる。
・指導薬剤師が提示した処方箋および薬歴などをもとに、薬剤情報提供文書、お薬手帳を作成できる。
・薬剤情報提供文書やお薬手帳の記載内容・活用法について説明できる。
・ロールプレイにて薬歴を活用し、薬剤情報提供文書やお薬手帳をもちいた服薬指導が出来る。
【当薬局での指導】
●医薬品の基本的な飲み方、使い方の指導方法を説明する。
医薬品の基本的な服用方法、使い方等を患者に指導する際には、なるべく簡単な言葉で説明する事を心がける。特に高齢者は生返事をする事がおおいので、こちらから用法や使用方法について簡単な質問をして理解しているかを確認する事も時には必要である。
●糖尿病薬などを例にとり、指示通りに医薬品を使用する事の重要性を説明する。
コンプライアンスが低下するのは特に昼食後服用のものが多い。これは日中、出先や仕事等でなかなか薬を服用する余裕が無かったりするためであるが、それでも薬効を維持するために必要な医薬品であればその意義を分りやすく説明し、服薬遵守していただく必要がある。
また、厳密に昼食後でなくてもいいような医薬品に関しては患者の生活に合わせた服用時点を提案する事も必要であろう。
●患者に説明している所を横で見学させる。
当薬局では投薬カウンターにそれほどスペースが確保できないので、バックヤードからの見学となる。
●見学で感じた事、自分ならどう説明するかをレポートにまとめさせる。
ある程度、業務の流れが分って来たらレポートを書いてもらうための事例を提示する。
●レポートとともに学生と討議する。
レポートに関しては、実際の話し言葉で書いてもらう。そのうえで内容を討議しフィードバックを行う。
●薬剤師が患者役になり、医薬品の基本的な飲み方、使い方の服薬指導について学生とロールプレイを行う。
以上のフィードバックを踏まえてロールプレイを行う。
●薬歴を活用した服薬指導について説明する。
薬歴を参照し、今回の投薬で変更点があるのか、ないのか。その理由は?疑義は生じないか?などを解決するためには薬歴は非常に重要となる。
●薬剤情報提供文書やお薬手帳の意義および記載事項などを説明する。
投薬カウンターでの服薬指導でその服用方法等を完全に理解するのは非常に困難である。そんな時のために薬剤情報提供文書が存在する。
患者は服用方法や薬効が分らなくなった場合にこの文書を見て正しい服薬方法を確認する。また、お薬手帳においては、どんな診療科であれ内服薬の変更や追加がされることがあり、その場合に確認すべき併用薬の詳細が必要となる。
患者の記憶では「血圧の薬」「白い粒で一番効果が軽い奴」ぐらいの情報しか出て来ない事が多い。これでは併用薬確認は出来ないも同然である。こういったときのためにお薬手帳があればその併用薬を確認し、重複投薬、併用禁忌薬などを発見し疑義妖怪により薬の変更や中止の提言を医師に行う事が出来る。
●処方せんおよび薬歴などをもとに、薬剤情報提供文書、お薬手帳を作成させる。
服薬指導ロールプレイの一環として行わせる。
●薬剤師が患者役になり、薬歴を活用し、薬剤情報提供文書、お薬手帳を用いた 患者への説明のロールプレイを行う。
レポートは4例分。そのレポートについて後日討議を行う。実際の服薬指導は事前に立案などが出来る状況にない。よって、実習期間を通して各々患者10名ほどを目標にやってもらおうと考えている。