地域保健:P510

到達目標

◎麻薬・覚せい剤等薬物乱用防止運動における薬剤師の役割について説明できる。

説明 関連資料
90分 x 1コマ



指導薬剤師が行うこと

昨今、薬物乱用に対する警戒心や抵抗感のうすれから「第3次覚せい剤乱用期」といわれる深刻な情勢が続いている。それらを未然に防ぐために、薬局・薬剤師ができること、実際に行っている事を説明する。

・医薬品の安全管理は薬剤師の責務でることを説明する。

・薬物乱用とは、本来の目的を逸脱して使用する事であり、日常的には麻薬・覚醒剤などの依存性薬物の乱用を意味する事を説明する。

・麻薬及び向精神薬取締法、大麻取締法、あへん法、覚醒剤取締法などの関係法令などを示しながら、麻薬・向精神薬・覚せい剤原料の取り扱いについて説明する。

・都道府県薬物乱用防止指導員の活動や(財)麻薬・覚醒剤乱用防止センターの「ダメ。ゼッタイ。」普及運動などを例に挙げるなどして、学校、家庭、警察、医療機関、更生施設など、地域との連携について説明する。



学生が行うこと

・薬物乱用の現状とその影響を認識し、薬剤師としての責務について説明する。

・薬物乱用の恐ろしさや薬物の正しい使用法について列挙する。

・薬物の特性に関する専門知識に基づく「適正使用の推進」と、関係法令に関する専門知識に基づく「適正管理の確保」が薬剤師の重要な責務である事を理解する。

・主な乱用薬物、乱用の弊害について学ぶ。

・新聞などから薬物乱用に関わる情報を収集し、説明する。



評価の視点

・薬物乱用の現状を認識し、麻薬・向精神薬・覚せい剤原料の取り扱いについて関係法令に基づいて説明できる。

・麻薬・覚醒剤など薬物乱用防止運動は薬剤師の重要な責務である事を説明できる。



当薬局での指導

昨今、薬物乱用に対する警戒心や抵抗感のうすれから「第3次覚せい剤乱用期」といわれる深刻な情勢が続いている。それらを未然に防ぐために、薬局・薬剤師ができること、実際に行っている事を説明する。



医薬品の安全管理は薬剤師の責務でることを説明する。

薬剤師とは、薬というものを通して国民の健康を守る事が義務とされている。 よって、医薬品の適正使用等に関する安全管理は国民を守る上では最大の責務でる。



薬物乱用とは、本来の目的を逸脱して使用する事であり、日常的には麻薬・覚醒剤などの依存性薬物の乱用を意味する事を説明する。

医療用の医薬品の中にも当然、麻薬や覚せい剤成分を含むものがある。

しかし、これらを適切に使用する分にはとりわけて薬物乱用とは言わない。薬剤師になろうとする者ならば分るとは思うが、薬を適切に使用せず、その副作用を狙って服用するような事を薬物乱用と言う。であるので、とりわけて麻薬や覚せい剤の乱用だけが薬物乱用ではないのである。



麻薬及び向精神薬取締法、大麻取締法、あへん法、覚醒剤取締法などの関係法令などを示しながら、麻薬・向精神薬・覚せい剤原料の取り扱いについて説明する。

この項目に関しては別項にて詳細に解説してあるので割愛する。



都道府県薬物乱用防止指導員の活動や(財)麻薬・覚醒剤乱用防止センターの「ダメ。ゼッタイ。」普及運動などを例に挙げるなどして、学校、家庭、警察、医療機関、更生施設など、地域との連携について説明する。

特に、麻薬や覚せい剤による薬物乱用では、自分の意志とは無関係に再犯をしやすい。これは依存性があるためであるが、一旦このような薬物乱用をしてしまうとその更正には相当な努力が必要となる。

そのため、二度と薬物乱用をさせないためには、学校や家庭、警察、医療機関、更生施設の連携や有効利用をする必要がある。