【到達目標】
◎妊婦、小児、高齢者などへの服薬指導において、配慮すべき事項を列挙できる。
説明 資料
90分 x 1コマ
【指導薬剤師が行うこと】
・妊婦への服薬指導における配慮すべき事項について説明する。
・授乳婦への服薬指導における配慮すべき事項について説明する。
・小児への服薬指導における配慮すべき事項について説明する。また、保護者などへの服薬指導が必要な場合がある事を説明する。
・高齢者の特性と、服薬指導における配慮すべき事項について説明する。
薬局で工夫している事例(例えば、小児への苦い薬の飲ませ方や、嚥下困難な高齢者への対応等)をみせながら教えるといいでしょう。
【学生が行うこと】
・妊婦・授乳婦への服薬指導、小児(保護者)への服薬指導、高齢者への服薬指導を見学する。
・妊婦、小児、高齢者などへの服薬指導において、配慮すべき事項を列挙する。
【評価の視点】
・妊婦・授乳婦の服薬指導において、配慮すべき事項を説明できる。
・小児への服薬指導を行う際に配慮すべき事を説明できる。
・高齢者の特性(生理機能の低下など)を理解し、薬剤使用や服薬指導において配慮すべき事項を説明できる。
【当薬局での指導】
●妊婦への服薬指導における配慮すべき事項について説明する。
妊婦と薬については下記参照。
現場で気をつける事は、妊婦禁忌薬の様なものが処方されている場合に、見た目にどんなに若くとも、一応妊娠の有無の確認は必要である。
〔参考資料〕
・お薬110番:妊娠と薬
・メルクマニュアル:妊娠中の薬物の使用
●授乳婦への服薬指導における配慮すべき事項について説明する。
授乳婦へ服薬指導では、その医薬品が乳汁移行しない事をきちんと説明し、服薬にあたって無駄な心配をさせず、きちんと服用してもらう事を心がける。
●小児への服薬指導における配慮すべき事項について説明する。また、保護者などへの服薬指導が必要な場合がある事を説明する。
小児への服薬指導とはいえ、小児本人自身では服薬できないので親への服薬指導が必要になる。
この場合、用量からおよその体重見当をつけて、親に子供の体重を聞き、およそその用量であっているかを確認する。
また、飲みにくい医薬品や点眼薬などではその服用方法を指導する必要がある。
●高齢者の特性と、服薬指導における配慮すべき事項について説明する。
高齢者の特性としては、腎機能や肝機能の低下というのがあるため、あまりの高容量で処方されている場合には気をつける必要がある。
また、目が見えにくい、手が震える、多剤のためコンプライアンスが低下する恐れがある場合は、見えやすい大きな文字での薬袋記載や一包化などを勧めてみる事も必要になる。
薬局で工夫している事例(例えば、小児への苦い薬の飲ませ方や、嚥下困難な高齢者への対応等)をみせながら教えるといいでしょう。